パラサイト隕石について、分類的には石鉄隕石（Stony-iron Meteorite, せきてついんせき）に分類され、岩石の部分はオリビン（Olivine, 橄欖石, ペリドット）、金属の部分は鉄-ニッケル合金で構成されています。
その中でも、パラサイト（Pallasite）に分類され、岩石部の大部分がオリビンで出来ています。
石鉄隕石の中でもパラサイトは特に希少であり、地球に落下する隕石全体のわずか1/2%にすぎません。

セリコ隕石の成分は、オリビンの部分がファイアライト（Fayalite, 鉄橄欖石）比で Fa12.3±0.1であり、このうち鉄とマンガンの比率は Fe/Mn = 57.4±5.4 、その他、酸化クロム(III)（ Cr₂O₃ ）0.03±0.01（n=15）で構成され、他に鉄とニッケルの合金であるカマサイト（Kamacite）がニッケル Ni = 7.1±0.6 wt% 、コバルト Co = 0.81±0.02 wt%（n=17）。
そして鉄とニッケルの燐化物であるシュライバーサイト（Schreibersite）（ ((Fe,Ni)₃)P ）（n=3）で構成されています。こちらは粗目ではありますが、よく発達したウィドマンシュテッテン構造（切断した後に研磨し、酸によってエッチング処理を施すと現れる網目模様）を持つ、大型で迫力のある標本となっています。